僕がなぜ京大の川上教授と共同で研究ができたのか

もりやましんぶん

2019年03月10日 11:00


いざ!!突撃!!!

フジロックは不便さがいい


僕がなぜ京大の川上教授と共同で研究ができたのか。 

ぼくを知っている多くの人なら、なぜぼくが天下の京都大学のイベントに参加できた事を理解できないだろう。
だから、ぼくが京都大学の川上教授との共同研究が始まった流れをお話しておきたいと思う。

「フジロックは不便さがいい」

ちょうど5月頃になるだろうか、FUJI ROCK FESTIVAL(以下フジロック)の記事をインターネット上で見つけた。

記事本文https://www.barks.jp/news/?id=1000142536

<お願い>できたら、上記記事本文を読んだ上で、続きを読んで欲しい


その記事にあったのは、フジロックのオリジナリティーのことだった。フジロックのオリジナリティのひとつに「不便さ」がある。


フジロックを主催するSMASHの日高正博氏も、これまで様々なメディアで「不便が大切なんだ」と公言してきた。


1997年に富士山の天神山で産声をあげたフジロックは、翌年から、東京都江東区にある豊洲に会場を移した。豊洲のフジロックは「あれはフェスではなく単なるイベントだった」と当時を振り返っている。1999年からは新潟県苗場に移転し定着した。都心から離れた場所に位置し、なおかつ天候がフェスのすべてを左右する100% 完璧な野外ステージで、会場内の移動距離もパンパない広大な敷地の中で、毎年200組ほどのアーティストが同時多発的にステージを繰り広げる。全部のステージを見ることは到底できない。なんともはがゆい、そんな環境が、フジロックだ。



こうしたフジロックにみられるような「不便さ」というステップを積極的に取り入れることは、世の中便利・手軽・簡単が当たり前の、現代社会の中の一般的な価値観とはあまりにも違うことにぼくは面白さを感じている。
同時に、「不便さ」が単なる興行のためのキーワードというよりも、今この時代において、いや未来に向けて、「不便さ」とは重要な発想なのではないかとぼくはぼくの頭の中で考えた。それは、はっきりとした確信を持てるものではなく、うっすらぼんやりとしたものだった。
ぼくはそのモヤモヤを 明確にすべく、いてもたってもいられなくなり、「不便さ」を研究テーマにしている京都大学デザイン学ユニット 川上浩司教授にアポイントを取ろうと思ったのだ。


「不便益は非日常ではない」


正確に言うと先生の研究テーマはは、 <人と物との関係を考えた「不便益」=「不便でよかったこと」>だ。


ぼくが共感しまくった川上教授の考えは次のセンテンスの通りだ。
川上教授は、不便益について「非日常だからいい」と括られるとムッとするという。「非日常」というひと言に落とし込めるような単純な話ではないと考えているからだ。もっと人間の根幹とつながってると考えているので、森の中にいることのよさを「自然に心地いい」と言っていたことに、ぼくはとても共感した。



「不便さ」とは「自分で選べるものだ」ということも共感した。




便利なものは選ばせてくれないことが多いからだ。たとえば電子レンジもあまりに便利になりすぎて、「このボタンさえ押しておけばいい、余計なことはするな!」と言われているように感じるという。フジロックも、ステージがひとつしかなく、その前にだけ座ってれば全ての出演者の音楽が聴けるようだと、きっと面白くないだろう。たまたま通りかかった小さなステージのあのアーチストのパフォーマンスががなんかよかった!と自分で偶然を作れるようにしつらえられるような不便さがいいのだという。どう頑張っても全部は聴けないというのも込みで、「あー、今年はあれが聴けなかった!悔しい!」という想いなどが個々に生まれてくる。
だから川上教授は「非日常だからいい」と簡単に片付けられるものではない。


とにかくぼくの行動は早かった。
メールの内容はこう。実にシンプルだw


初めまして、森と申します。
インターネットで川上先生のフジロックの「不便益」の話に大変共感し、メールをさせて頂きました。
私は岐阜県の高山市で「建設業」を営みながら、沖縄県で「無人島生活を体験」してもらう会社を立ち上げています。
沖縄の無人島はまさに不便の塊ですが、それが最高に素晴らしいことで、大変魅力だと思っています。
もしよろしければ、お時間を頂き、先生のおしゃる「不便益」についてお話を伺いたいです。

川上教授からの返信はすぐ受け取ることができ、アポイントも快諾してくれるれた。


実際にお会いした時には、初めてお会いしたとは思えないくらい、「不便益」の話で盛り上がり、なんとその場で9月に行われる京都大学のイベントを共同に行うことが決まったのだ。


自分でも驚きの成果だ。

ぼくのように行動することで、新しい未来が拓けてくることを知って欲しい。
忘れないで欲しいのは、ただやみくもに動けばいいということではない。
自分の確固たる意志や思いを持って行動して欲しいと思っている。
思いを持って行動することで、人生のチャンスに巡りあえることがあるということをぼくなりに伝えてみた。

 
「3日間のカリキュラム」京都大学では不便を利用したツアーを作ることを前提に三日間の研修がスタートした。「不便益」には前回触れたので割愛する。京都大学との研修カリキュラムは以下のとおりだ。【1日目】9:00~  無人島について(ぼ…




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