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被害額1000万円の衝撃

瓦屋3代目

僕は25歳の時に、社長になった。
その当時は会社も赤字で、利益をあげて黒字化していく試行錯誤中だった。
一番苦しかったのは、依頼した大工さんが雨漏りを起こした時だ。


🌫雨漏りの経緯


まず、弊社森瓦店で屋根の棟工事を受注した。
棟の修理に多少の大工工事が必要だった為、いつも屋根工事の仕事を頂く大工さんに依頼した。
森瓦店で屋根の棟部分の瓦を撤去したあと、大工さんにバトンタッチした。
大工さんにはちゃんと雨仕舞いするようにお願いし、僕はそのまま東京出張にでた。

その夜、予報にはなかった雨が降り、会社の電話が鳴る。

妻が電話にでると、家が大変な事になっているからすぐに来いと、悲鳴にも似た声で言われた。僕は東京出張だった為、父親が対応した。
家の中は、滝のようにビショビショになり、お客さんには怒鳴られるし大変な状況だと報告を受けた。
すぐに東京から帰宅し、お客さんに謝りに行った。

屋根に登り現状を確認すると、雨仕舞いがしっかり出来ていなかった。
ブルーシートはかけてあったが、その部分に雨水が溜まり、流れ込むような構造になってしまっていた。
※雨仕舞(あまじまい)は、建設・建築の現場において、作業途中の開口部に浸水防止の処置を施すこと
https://ja.wikipedia.org/wiki/雨仕舞い


⛈被害状況


被害としては畳くらいのものだったので、僕の中で100万程度の被害かなと見積もった。
そして当時、赤字だった事もあり、なんとか安く済ませる方法を探してしまったのだが、そんな事をしていると、事態はさらに悪くなる。

最初は穏便に済ませようとしていたお客さんも、色んな人に入れ知恵を貰ったみたいで
態度が急変した。急にアレもコレもと被害を増やし、賠償金を請求してきた。
コレは、お客さんとの関係を初動でしっかり対応できてなかったの僕の責任だった。

どう考えても、経年劣化でもともと雨漏りしていた場所も、今回の雨漏りが原因だと言うようになってしまった。
最終的に出てきた被害額は、およそ1000万円。


🌫瓦屋廃業を考える


25歳の僕には驚くほどの金額だった。。。
勿論、色々ふっかけられているのはわかっていたが、全てこちらに非がある。
どのような対応をとるのかは全て社長のお前が決めろと父からも言われた。
大工さんも知らんぷり。
お客さんからは毎日、電話がある。
一人で本当に悩んだ。
今、思うとコレが鬱かという状況だった。

瓦屋を廃業する事も考えた。
お客さんと裁判する事も考えた。
色んな事を考えて、支払う事を決めた。
幸いなことに、加入していた保険の免責があったので助かった。

その後、お客さんは雨漏りと関係ない場所のお風呂やリビングをリフォームしたと風の噂で知った。


📢今回の学び


僕の今回の学びは、
やはり社長は逃げれず最後の責任をとる必要がある事。
初動が何より大切な事。

そして、
セコい事しようとすると絶対損する事。

ほんと今思うと、いい経験でした。


 
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「受けた恩を忘れず、恩返しせよ」私は森瓦店の三代目として高山で商売をさせていただいております。 森瓦店の前身を作ったのは私の祖父です。祖父は敗戦後、捕虜としてシベリアに連行され、その後、高山に縁があり瓦屋を始めることとなりました。 そんな祖父の口ぐせは「受け…

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